「エドワード・バーン=ジョーンズ」展

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Fig.1 Edward Burne-Jones, Love among the Ruins, 1870-3, watercolour, bodycolour and gum arabic on paper, 96 x 152 cm, Private collection

エドワード・バーン=ジョーンズは、19世紀末に詩情にみちた画風によってヴィクトリア朝絵画の頂点をきわめた。古代神話や中世文学などから想を得ながら、物語の象徴性を際立たせたり、優美で神秘的な雰囲気を重んじるなど、独自の絵画世界を切り拓いた。テイト・ブリテンで開催中の『バーン=ジョーンズ』展では『廃墟の中の恋』(fig.1)『ペルセウス』や『いばら姫』など、バーン=ジョーンズ芸術の真髄を伝える代表的連作を含め、油彩画、水彩画、素描からステンドグラスやタペストリーまで、約150点を紹介している。

 

イタリア美術の影響

Fig.2 Edward Burne-Jones, The Wheel of Fortune, 1883, oil paint on canvas, 2590 x 1515 mm, Musée d’Orsay, Paris

聖職者をめざしていたバーン=ジョーンズが画家への転向を決意したのは、オックスフォード大学で出会ったウィリアム・モリスと北フランスの大聖堂を 巡った1855年のことである。翌年、大学を去ったバーン=ジョーンズは、ラファエル前派を結成したことで知られるロセッティに弟子入りし、美術批評家ジョン・ラスキンに導かれてイタリア美術を学んだ。代表作『運命の車輪』(fig.2)にはイタリア・ルネサンスの影響が強く表れている。右側の縦に並ぶ裸体の男たちは、ミケランジェロが描いたシスティーナ礼拝堂の作品に触発されたものであり、左の運命を司る女神フォルトナが纏う衣服の襞はボッティチェリのように細かく刻まれている。
敬虔なクリスチャンであるバーン=ジョーンズは、深い信仰心に根差した作品も残している。例えば、ブライトンのセント・ポール教会のために制作した大規模な祭壇画『東方三博士の礼拝』や『善き羊飼い』のようなステンドグラスである。彼はイギリスのステンドグラス美術の伝統の復活にも貢献した。
「エドワード・バーン=ジョーンズ」展は、2019年2月24日まで開催(12月24-26日休館)。

テート・ブリテン Tate Britain

Millbank
London SW1P 4RG
United Kingdom
http://www.tate.org.uk/visit/tate-britain

開館時間:

月曜日~日曜日 10:00-18:00

休館日:
12月24—26日